溺愛執事と極上生活
そして風葉は、毅登に小さな箱を差し出す。
この箱に入っている、芥田神の家紋のピアス。
これは、芥田神家の令嬢の専属執事の証。
これで━━━━誰がどう見ても、毅登は風葉だけの専属執事だとわかる物だ。
星鈴川学園の執事達は、仕えた令嬢の家の家紋のピアスをつけるのが決まりだ。
そして家紋をつけた執事に、主人以外の人間が気安く話すことも許されない。
それ程に、ピアスの誓いは強いのだ。
「風葉様」
「はい」
箱を持った風葉の手を包み込み、見上げる毅登。
「これを僕が受け取ったら、そう簡単に僕達は放れられませんよ?
ピアスは、もう少し僕の働きを見てからになさった方が………」
「いえ!
名高さんが、覚悟を持ってここに来てくれた。
私も、名高さんの気持ちに答えたいです!」
毅登は、またもや風葉の言葉に目を見開いた。
「………んと、貴女は…/////」
「え?」
「風葉様」
「はい」
「一つ、僕のワガママを聞いていただけますか?」
「え?なんですか?」
「このピアス、風葉様につけていただきたいです!」
箱をゆっくりなぞり言う。
「え?はい。いいですよ」
風葉は、箱からピアスを取り出した。
毅登が左耳を、風葉に向ける。
つけようとするが、緊張なのか手が震えて上手くいかない。
「……っつ、あれ?
ちょ、ちょっと待ってください……」
一度ピアスをテーブルに置き、風葉は自身の両手をこする。
「風葉様?」
「あ、ごめんなさい。
手が、震えちゃって……」
はぁはぁ…と息を吹きかけながら、何度も両手をこする。
毅登は、その風葉の両手を自身の両手で包み込んだ。
「え……名高…さん?」
「風葉様。
ゆっくりで大丈夫ですよ?
申し訳ありません。
僕のワガママに付き合っていただいて……
ただ…このピアスだけは、風葉様につけていただきたいんです。
僕達の、大切な“絆”だから………!」
「は、はい。
あ、あの/////も、もう大丈夫です。
つけれます」
握られた両手を見て、顔を赤らめる風葉。
毅登はそんな風葉を、ただただ…愛おしく見つめていた。
一度深呼吸をして、今度こそ毅登の左耳につけることができた風葉。
「つきました」
風葉が言うと、毅登は嬉しそうにピアスに触れた。
そして風葉を見上げ、頬に触れた。
この箱に入っている、芥田神の家紋のピアス。
これは、芥田神家の令嬢の専属執事の証。
これで━━━━誰がどう見ても、毅登は風葉だけの専属執事だとわかる物だ。
星鈴川学園の執事達は、仕えた令嬢の家の家紋のピアスをつけるのが決まりだ。
そして家紋をつけた執事に、主人以外の人間が気安く話すことも許されない。
それ程に、ピアスの誓いは強いのだ。
「風葉様」
「はい」
箱を持った風葉の手を包み込み、見上げる毅登。
「これを僕が受け取ったら、そう簡単に僕達は放れられませんよ?
ピアスは、もう少し僕の働きを見てからになさった方が………」
「いえ!
名高さんが、覚悟を持ってここに来てくれた。
私も、名高さんの気持ちに答えたいです!」
毅登は、またもや風葉の言葉に目を見開いた。
「………んと、貴女は…/////」
「え?」
「風葉様」
「はい」
「一つ、僕のワガママを聞いていただけますか?」
「え?なんですか?」
「このピアス、風葉様につけていただきたいです!」
箱をゆっくりなぞり言う。
「え?はい。いいですよ」
風葉は、箱からピアスを取り出した。
毅登が左耳を、風葉に向ける。
つけようとするが、緊張なのか手が震えて上手くいかない。
「……っつ、あれ?
ちょ、ちょっと待ってください……」
一度ピアスをテーブルに置き、風葉は自身の両手をこする。
「風葉様?」
「あ、ごめんなさい。
手が、震えちゃって……」
はぁはぁ…と息を吹きかけながら、何度も両手をこする。
毅登は、その風葉の両手を自身の両手で包み込んだ。
「え……名高…さん?」
「風葉様。
ゆっくりで大丈夫ですよ?
申し訳ありません。
僕のワガママに付き合っていただいて……
ただ…このピアスだけは、風葉様につけていただきたいんです。
僕達の、大切な“絆”だから………!」
「は、はい。
あ、あの/////も、もう大丈夫です。
つけれます」
握られた両手を見て、顔を赤らめる風葉。
毅登はそんな風葉を、ただただ…愛おしく見つめていた。
一度深呼吸をして、今度こそ毅登の左耳につけることができた風葉。
「つきました」
風葉が言うと、毅登は嬉しそうにピアスに触れた。
そして風葉を見上げ、頬に触れた。