こじれた俺の愛し方
彼女を見ていられれば…
「あのっ…こんばんは…。前にお会いした…。最近、よく私のいるコンビニに、来てくださいますよね…」
ある日、駅の近くで仕事帰りの俺に声を掛けてきたのは紛れもなく、あの彼女だった。
「ああ」
俺は素っ気ないふり。
期待なんかしたって、どうせ無駄だから…
「…あ、ごめんなさい…」
彼女は突然謝り、早足で立ち去ろうとした。
俺のあの態度に、話し掛けられたくないのだろうと思ったのか。
彼女にいま逃げられたくない…
俺は彼女を引き留めようと急いで声を掛ける。
「っ…悪い、ぼーっとしてた。…頑張ってるよな。あそこで働いてたのか」
平然だけは装う。
彼女はようやく恐る恐る振り返った。
「…今からバイト?」
俺の質問に、彼女はやっと安心したらしく穏やかに笑った。
「えっと…はい、家から近いところにと思ってここに最近…。いま学校から帰ってきたところなので、これからアルバイトです…」
彼女のこの話し方は、怯えているわけではなく癖らしい。
恥ずかしがりなのかたまにする彼女のたどたどしい喋りが、何とも言えず俺の嗜虐心(しぎゃくしん)のようなものを煽る。
…この駅は彼女の家からも近いのか。
学校帰りだと言った彼女をよく見ると、彼女の格好は白ブラウスに膝丈のレモン色のスカート。茶色のリュック型バッグ。それに白のスニーカー。
制服ではなかった。
この辺に制服の無い高校は無かったはず…
もしかして彼女は、低い背の大人びていないこの顔にして、大学生だったか…?
俺は彼女の年齢を勘違いしていたのかもしれない。
ある日、駅の近くで仕事帰りの俺に声を掛けてきたのは紛れもなく、あの彼女だった。
「ああ」
俺は素っ気ないふり。
期待なんかしたって、どうせ無駄だから…
「…あ、ごめんなさい…」
彼女は突然謝り、早足で立ち去ろうとした。
俺のあの態度に、話し掛けられたくないのだろうと思ったのか。
彼女にいま逃げられたくない…
俺は彼女を引き留めようと急いで声を掛ける。
「っ…悪い、ぼーっとしてた。…頑張ってるよな。あそこで働いてたのか」
平然だけは装う。
彼女はようやく恐る恐る振り返った。
「…今からバイト?」
俺の質問に、彼女はやっと安心したらしく穏やかに笑った。
「えっと…はい、家から近いところにと思ってここに最近…。いま学校から帰ってきたところなので、これからアルバイトです…」
彼女のこの話し方は、怯えているわけではなく癖らしい。
恥ずかしがりなのかたまにする彼女のたどたどしい喋りが、何とも言えず俺の嗜虐心(しぎゃくしん)のようなものを煽る。
…この駅は彼女の家からも近いのか。
学校帰りだと言った彼女をよく見ると、彼女の格好は白ブラウスに膝丈のレモン色のスカート。茶色のリュック型バッグ。それに白のスニーカー。
制服ではなかった。
この辺に制服の無い高校は無かったはず…
もしかして彼女は、低い背の大人びていないこの顔にして、大学生だったか…?
俺は彼女の年齢を勘違いしていたのかもしれない。