君と私の秘密

夏の海へ

旅行当日。

「着いたーー!」

「真樹うるさい!」

「いいじゃねぇかよ別に!」

「恥ずかしいでしょうが!」

咲恵と真樹は旅行に来てまで言い合いをしている。

ちょいちょいお二人さん仲良くやろうよ。

私たちは今、ホテルに来ている。

安くていいホテルを秋羅が見つけてくれたのでそこに予約し泊まることにしたのだ。

「よしゃ!じゃぁ、各自部屋で水着に着替えて海行こーぜ!てことでまた後でな!」

「「「「はーい!」」」」

男子達とバイバイし部屋へ向かった。

「お、ここだね〜!」

ガチャ。

「うわぁ〜綺麗なお部屋!」

「みぃ!見て見て!海が見えるよ!」

「わ!すごいね!」

「なんだか早く行きたくなっちゃた!よーし!さっさと着替え海行こっか!」

「うん!」

私たちはウキウキした気持ちで水着に着替え、集合場所のロビーへ向かった。

「「おまたせー!」」

「お!やっときたぜ!待ちくたびれたっての!」

真樹…ごめよ。

ついつい2人で盛り上がってしまったのだ。

「うっさい!女の子には色々あるのよ!」

「へいへい。」

「真樹。別にいいじゃん。俺達も今さっき来たとこなんだしさ。気にしないでね。2人とも。」

秋羅くんナイスフォロー!

秋羅くんは優しいな。

これはモテて当たり前だわ。

「秋羅〜ありがとう!誰かさんとは違ってちょー優しい!」

咲恵が嫌味っぽく言うと真樹は、チッっと舌打ちをした。

「ほら、さっさと行くよ。」

秋羅に促され、ようやく海へ!

「うひょー!すげぇ!人いっぱいいるな!」

夏休みということもあり、沢山の人が遊びに来ていた。

「冷てぇー!気持ちいい!海最高!」

「ちょっと真樹!はしゃぐのいいけどあんまし遠く行かないでよ!周りの人に迷惑かけるのも禁止だからね!」

咲恵は真樹のママですか?

そう思ってしまうくらいママみのある注意だった。

「はい、みぃ!あんたはこれね!」

「うん!ありがとう!」

前にも言ったが私は泳げない。

ので、先程買った浮き輪を装着!

これで完璧!

いざ海へ!

「海気持ちいいね〜。」

「そうだね〜。」

「咲恵は真樹達みたいに泳がないの?それとも泳げなかったけ?」

「ううん!泳げるよ!泳ぐの大好き!けど、今日はみぃの浮き輪に寄りかかって浮いてる方が気持ちいいし楽だから、このままでいいの。」

「そっかそっか!」

こんなに、のんびりしている私たちとは逆に、

奥の方で競走だとかなんだとか

大はしゃぎな真樹と秋羅。

2人は元気だねぇ。

ん?2人?あれ?男子って3人じゃなかったっけ?

1人どこいった?

零斗くんは?

キョロキョロと辺りを見渡してみた。

「ん?どうしたの?みぃ。」

「いや、零斗くん居ないなぁと思って。」

「あぁ、零斗くんならあそこだよ。」

咲恵が指さした方を見ると、

ビーチパラソルの下で体育座りをしている零斗くんが居た。

泳がないのかな?

ま、いっか!

私が気にすることでもないし!

その後私たちは2時間ほど海を楽しんだ。

「なぁーそろそろ飯にしようぜ。」

「「「賛成!」」」

砂浜に戻り時間を確認するとちょうど昼時だったため、私たちは一旦お昼ご飯にすることにした。
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