君と私の秘密
「ちょっと!どこ行ってたのよ!心配したんだからね!」

案の定咲恵はご立腹だ。

「ご、ごめんなさい。」

「まったく!電話してもメールしても出ない!2人揃って誘拐されたかと思ったよ!」

「はい。すみません。」

零斗くんの体調不良でパニクっていてまったく気づいていなかった。

申し訳ない。

「悪ぃ、俺があっちの店見たいってわがまま言ってこいつのこと無理やり連れてったんだわ。」

「はぁ!?なら連絡ぐらい入れてけっての!てかな、人の大事な達勝手に連れ回してんじゃないわよ!」

「わりぃわりぃ。てか、飯ありがとな。」

「勝手に話を逸らすな!」

さ、咲恵ちゃん怖いよ。

というか、サラッと零斗くん、私の事庇ってくれた。

ドギッ。

なんだろまたドキって。

「まぁまぁ咲恵。無事に帰ってきたんだし、仲良くご飯食べようよ。」

ね?っと秋羅はにっこり。

秋羅!ありがとう!

チラッと真樹を見ると、

物凄い勢いで零斗くんを睨みつけていた。

ど、どうしたの。真樹。

恐ろしや。

「しかたない。秋羅に免じて許してあげる!
けど、もしまた勝手にみぃを連れ出したらぶっ飛ばすからね。分かった!?」

「わかったよ。」

ヒィ!?咲恵怖い!?

零斗くんも苦笑いだよ。

恐ろしいお説教タイムもようやく終わり

私たちは楽しくお昼ご飯を食べた。

「食った〜!腹いっぱいになったし泳ごうぜ!」

そういい真樹は走って行ってしまった。

「真樹は本当に落ち着きがないなぁ、もう。」

そんな姿を咲恵は呆れた目で見ていた。

「みぃ、私達も行こっか。また浮き輪でプカプカしよ。」

「うん!いいよ!えっと…秋羅は?」

「俺も行くよー。」

ニコッと微笑む秋羅。

「んーと、零斗もいく?」

「俺はいい。ここにいる。」

「そうか。じゃーねー。」

零斗くんは秋羅の誘いをキッパリと断っていた。

まぁ、そりゃそうだよ。

また、動けなくなられたら困るし。

それに、他の人には教えてないみたいだしね。

何故言わないのか理由は知らないけど。

そんな零斗くんのことはそっとしておいて、

私たちはたっぷり海を満喫し、

夕方17時頃にホテルに帰った。
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