君と私の秘密
大嫌いと言っても小学1年生の時はまだ好きだった。

いつからだっけ?嫌いになったの。

たしか、小学2年頃かな。

交友関係が上手くいかなくなったの。

勉強もダメダメだし。

-小学2年-

「みぃちゃんが私たちと同じ絵柄の使う。やだ。」

「これは、私たちだけのなんだから使わないでよ。」

私だって使いたいのに。

それがいいのに。

我慢しよ。そうすれば丸く収まる。

「何その服。アイドルみたいな服きて。みいちゃんみたいな子に着られて可哀想!」

どうしてそんなこというの?

私だって可愛いお洋服着たいのに。

私は、可愛い服を着ちゃいけない子なんだ。

「おはようございます、先生!」

「あら、未来ちゃんおはよう!元気があっていいわね!ふふ。」

えへへ…褒められた嬉しい!

「なぁ、お前元気なのウザイからやめろよ。迷惑。」

私は明るい子でいてはいけないんだい。

親友だよ!なんて言ってた子も気づけば私から離れていってた。

そんなことが小学校卒業まで続いたの。

この時には既に人間すら嫌いになってた。

もう、誰も信じられないし、友達なんていらないって思ってた。

でも、中学1年生の秋に咲恵と出会って変わったの。

咲恵は転校生だった。

初めて教室で見た時は金髪のロングヘアでピアスもいっぱい空いてて怖かった。

世間一般的に言えばギャル。

一生関わることない人だと思ってた。

でも、転校してきて1週間くらいした時、咲恵がに話しかけられた。

「ねぇ!あんたってさ、友達いないの?」

「えっと…いないです。」

「やっぱり!いつも独りだもんね!私と一緒!
ねぇ、友達になろうよ!私たち絶対気が合うと思うの!」

「え!?」

ちょ、ちょっと待って!?なんで私!?

咲恵ちゃん友達多そうなのになんで!?

「よろしくね!みぃちゃん!」

「み、みぃちゃん!?」

「うん!みぃちゃん!みらいだから、みぃちゃん!」

「な、なるほどです。」

「私のことは咲恵でいいよ!」

「わかりました。」

「ちょ、そろそろ敬語やめてよ!タメでいいじゃんかー!」

「あ、うん。そうだね。」

すっごい勢いで友達になっちゃったけど、どうせこの子もそのうち離れてくんだろう。

そう思ってたんだけど、2人で話したり遊びに行ったりしてる間にどんどん仲良くなっていたの。

「ねぇねぇ、咲恵ってどうして転校してきたの?」

「うーんとね、親が居づらくなったから。」

「ん?どういうこと?」

「私、前の学校にいた頃、結構やんちゃしてたんだよね。」

あはは!と咲恵は笑っているけれど、私の脳内は混乱中。

居づらくなるほどのやんちゃって何したのこの子。

「喧嘩ばっかしてたの。売られた喧嘩は全て買う!みたいな。」

へへ!っと笑った。

いや、笑いごとじゃないよ。怖いよ、咲恵。

「ずーとそんなことしてたら、あいつはヤバいやつ!って思われて誰も寄ってこなくなった。」

うん。でしょうね。

「で、中学1年の夏休み前に、1人の女の子を病院送りにしたの。」

「え!?なにしてんのよ!?」

「どうしても、許せなかったの。」

「許せなかった?」

「そう。大切な友達を傷つけたそいつを。いじめたそいつをね。」

あ、守ったんだ。本当は凄く優しい子なんだ。

「でも、先生になんでこんなとしたの?って聞かれて友達が虐められてムカついたからって答えたの。そしたら、その子、先生になんて言ったと思う?」

「なんて言ったの?」

「私、こんな怖い子とは友達じゃないって言ったの。ショックだった。」

この子は、私と同じだ。

似たような経験をしてるんだ。

だから、距離が近づくのも早かったのかな?

その後、咲恵は近所の人からも恐ろしい子と言われるようになったらしい。

両親まで酷い目で見られるようになり、耐えきれなくなった結果、こちらへ転校しきたらしい。

「あ、ごめんね!なんか暗い話しちゃって。」

「ううん、いいの。私が聞いたんだから。」

「へへ、ありがとう!」

「ねぇ、さえ。私は何があっても友達だからね。」

「うん!ありがとう!私もだよ!改めてよろしくね!」

「よろしく。」

この時、私は決めたんだどんなことがあったって、咲恵の友達でいると。

それから月日は流れ、私たちは高校生になった。
< 2 / 33 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop