君と私の秘密
そんなこんなで昼休み。
「んで、むちゃくちゃみぃ困ってんの!もう、面白くって!」
「ちょっと咲恵!面白がらないでよ!」
「ごめんごめん!あまりにも珍しい光景だったからさ!」
咲恵はずっとお腹を抱えて笑っている。
笑い事じゃないんだってば!
「でもさ、あんた達2人さ、一気に距離縮まったよね。1学期の頃なんてろくに喋らなかったしさ、関らろうともしなかったのに。」
まぁ、確かにそうだ。
夏休み前なんて向こうが話しかけてこない限り話さなかった。
零斗くんも私と距離を置いていたし。
「あ、もしかて抜け出したときに何かあったの?」
秋羅が笑顔で聞いてきた。
すると、黙っていた零斗くんが何も無いと、無愛想に答えた。
「えーじゃなんでよ?」
「なんでよって言われても…あ、てか、咲恵達はどうなのよ?なんで一気に距離近づいたの?」
あ、それ聞きたい!?っと咲恵は嬉しそうだ。
「うん!聞きたい!」
私は興味津々だ。
「実はね…ふふ。私たち付き合いました!」
「え!?つ、付き合ったの!?いつ!?」
「みぃ、驚きすぎ!夏休みの終わりの日に遊びに誘われて告白されて付き合いました!」
「そうだったんだ!」
もっと早く教えてよ。
昨日とかさ。
「多分だけど気づいて無かったのみぃちゃんだけだよ。」
ははっと秋羅が笑った。
え!?嘘!?なんで!?
「え、2人気づいてたの?」
「「うん。」」
まじかー!
「んで、みぃ達はなんで縮まったの?」
うっ…戻ってしまった。
「そんな知りてぇの?」
「もちろん!」
「こいつがバイト終わりにコンビニ来た時に偶然会ったんだよ。そんときに喋りながら一緒に帰って仲良くなったんだよ。なぁ、みぃ?」
「あ、うん!そう!そうなの!」
なんとか、零斗くんが誤魔化してくれたから助かった。
絶対に、吸血されて縮まりましたー!なんて口が裂けても言えない!
というか、言ってはならない。
「あ、そうなんだ!」
もう苦笑いをするしかなかった。
「でも、本当に2人見てたら面白いしお似合いだよね!」
そうだねー、なんて呑気に相槌を打っている秋羅の横で真樹はなにやら不服そうな顔をしていた。
「全然面白くねぇし、お似合いでもねぇよ。」
今日の真樹はどうやらとてつもなく不機嫌らしい。
「なに怒ってんのよ。」
「別に怒ってねぇし。お前が訳わかんねぇこと言うからだろ。」
「はぁ?」
やば…また喧嘩しそう。
すると、間で秋羅がまぁまぁとなだめてくれた。
「まぁ、そんなイライラすんなって真樹。じゃ、俺用事あるから先戻るわ。」
そう言って零斗くんが席を立った。
真樹は零斗くんを思いっきり睨みつけていた。
やば!?私も行かなきゃ!
行かなかったら逃げたと思われて殺されちゃうよ!
「ごめん!私も調べ物したいから先戻るね!また放課後!バイバイ!」
「「「バイバィ」」」
私は駆け足で資料室に向かった。
-ガラガラ-
「はぁはぁ、お待たせ!」
「遅せぇよ。」
お、遅い!?
零斗くんが行ってすぐ来たんだけど!?
「ご、ごめん。」
なんて理不尽な!
そうは思ったものの揉めたくはないので謝った。
「嘘。ごめん。」
そう言って私の肩に噛み付いた。
嘘かい!
もう、なんなのよ。
てか、痛!?
「ちょっと、強くない?痛いんだけど。」
「うるせぇ。黙って飲ませろ。喉乾いてんの。」
えぇ…。
もう、何を言っても無駄だと感じ私は諦め従うことにした。
「さて、飲んだし教室戻るか。じゃ、先戻るな。」
「うん。」
血を飲みご機嫌に戻っていく零斗くん。
私たちは別々に戻ることにしている。
一緒に戻り変な噂が流れると困るからだ。
もしも付き合っているのでは?とかいう嘘が流れてしまったら、ほかの女子に何されるか分からない。
零斗くんはモテるからね。
だから、私は5分くらい時間をずらして戻った。
さーて午後も頑張りますか!
気合を入れて席に着く。
すると横から、
「なぁみぃ、5.6限も教科書見せろ。」
「はぁ!?なんで持ってないの!?」
「重いから全部置いてきた。」
なんですとー!?
零斗くんは学校に何しに来てるの!?
ほかの女子なら喜んで見せるんだろうけど私はちっとも嬉しくない。
というか、良いなんて言ってないのにもう、机くっつけてるし!
有無を言わせぬその態度に見せる以外の選択肢がなかった。
「はい、どうぞ。明日はちゃんと持ってきてよね!」
「わかったよ。」
そして、授業が始まり10分後。
またしても零斗くんが小声で話しかけてきた。
「みぃ、腕もうちょいこっちにちょうだい。」
「え、なんでよ。」
「いいから。早く寄せろ。」
嫌な予感がする。
それは見事に的中。
腕を寄せた途端、私の腕は零斗くんにしっかりとしがみつかれ動かせなくなってしまった。
最悪だ。これは完全に爆睡のパターンだ。
ちらちらとこっちを見ている女子も何人かいた。
れ、零斗くん勘弁してよ…ほんと。
時間ずらして戻ってる意味が無くなるじゃない。
零斗くんは最後まで起きることなく寝ていた。
「零斗くん、零斗くん!起きて。帰るよ!」
「ん〜…。授業おわった…の?」
「うん、終わったよ。」
眠いと目を擦っている零斗くん。
はぁ、と呆れている私をよそにケラケラと笑っている秋羅と咲恵。
「本当、懐かれてるよね!」
いや、ちっとも嬉しくない。
私は目立たず地味に暮らしたいの。
なのに、これじゃ目立ちまくりじゃない。
「なぁ、お前なんでみぃにしがみついて寝てるわけ?机に突っ伏し寝ろよ。」
「んー?やだ。こっちのが寝やすい。」
「はぁ?ちょっとはみぃの迷惑も考えろよ。」
「……ごめん。」
零斗くん?
真樹の言葉に俯き何も言わなくなってしまった。
「ちょっと、言い過ぎじゃない?あんた今日変だよ。カルシウムとりな。」
「咲恵には関係ねぇだろ。」
なによっと咲恵が食ってかかろうとすると、秋羅がすかさず止めに入った。
その間もずっと俯いたままの零斗くん。
横からみた零斗くんの表情はどこか怯えたようだった。
「零斗くん?大丈夫?別に迷惑とかそいうんじゃないから安心して。ただ、時期的にも暑いんだよね。あと女子が怖いです…はは。」
そいうと、零斗くんは顔を上げ不安そうにこう言った。
「迷惑…じゃ、ない、の?」
言葉にいつものオラオラ感はなく、ただ幼かった。
「うん!迷惑じゃないよ!」
だから、なるべく優しく伝える。
どうしちゃったんだろ?零斗くん。
「ほら!2人もそんな怒ってないで帰るよ!バイトとかあるでしょ!」
そういうと、2人はあ!っという顔をした。
「やべ!零斗、言いすぎて悪かったな!お前もバイトあんだろ?行こうぜ!」
「おう!」
なんとか丸く収まりこの日は終わった。
はぁ…こんなんで明日から大丈夫だろうか?
そう思いながら私はバイトに向かったのだった。
「んで、むちゃくちゃみぃ困ってんの!もう、面白くって!」
「ちょっと咲恵!面白がらないでよ!」
「ごめんごめん!あまりにも珍しい光景だったからさ!」
咲恵はずっとお腹を抱えて笑っている。
笑い事じゃないんだってば!
「でもさ、あんた達2人さ、一気に距離縮まったよね。1学期の頃なんてろくに喋らなかったしさ、関らろうともしなかったのに。」
まぁ、確かにそうだ。
夏休み前なんて向こうが話しかけてこない限り話さなかった。
零斗くんも私と距離を置いていたし。
「あ、もしかて抜け出したときに何かあったの?」
秋羅が笑顔で聞いてきた。
すると、黙っていた零斗くんが何も無いと、無愛想に答えた。
「えーじゃなんでよ?」
「なんでよって言われても…あ、てか、咲恵達はどうなのよ?なんで一気に距離近づいたの?」
あ、それ聞きたい!?っと咲恵は嬉しそうだ。
「うん!聞きたい!」
私は興味津々だ。
「実はね…ふふ。私たち付き合いました!」
「え!?つ、付き合ったの!?いつ!?」
「みぃ、驚きすぎ!夏休みの終わりの日に遊びに誘われて告白されて付き合いました!」
「そうだったんだ!」
もっと早く教えてよ。
昨日とかさ。
「多分だけど気づいて無かったのみぃちゃんだけだよ。」
ははっと秋羅が笑った。
え!?嘘!?なんで!?
「え、2人気づいてたの?」
「「うん。」」
まじかー!
「んで、みぃ達はなんで縮まったの?」
うっ…戻ってしまった。
「そんな知りてぇの?」
「もちろん!」
「こいつがバイト終わりにコンビニ来た時に偶然会ったんだよ。そんときに喋りながら一緒に帰って仲良くなったんだよ。なぁ、みぃ?」
「あ、うん!そう!そうなの!」
なんとか、零斗くんが誤魔化してくれたから助かった。
絶対に、吸血されて縮まりましたー!なんて口が裂けても言えない!
というか、言ってはならない。
「あ、そうなんだ!」
もう苦笑いをするしかなかった。
「でも、本当に2人見てたら面白いしお似合いだよね!」
そうだねー、なんて呑気に相槌を打っている秋羅の横で真樹はなにやら不服そうな顔をしていた。
「全然面白くねぇし、お似合いでもねぇよ。」
今日の真樹はどうやらとてつもなく不機嫌らしい。
「なに怒ってんのよ。」
「別に怒ってねぇし。お前が訳わかんねぇこと言うからだろ。」
「はぁ?」
やば…また喧嘩しそう。
すると、間で秋羅がまぁまぁとなだめてくれた。
「まぁ、そんなイライラすんなって真樹。じゃ、俺用事あるから先戻るわ。」
そう言って零斗くんが席を立った。
真樹は零斗くんを思いっきり睨みつけていた。
やば!?私も行かなきゃ!
行かなかったら逃げたと思われて殺されちゃうよ!
「ごめん!私も調べ物したいから先戻るね!また放課後!バイバイ!」
「「「バイバィ」」」
私は駆け足で資料室に向かった。
-ガラガラ-
「はぁはぁ、お待たせ!」
「遅せぇよ。」
お、遅い!?
零斗くんが行ってすぐ来たんだけど!?
「ご、ごめん。」
なんて理不尽な!
そうは思ったものの揉めたくはないので謝った。
「嘘。ごめん。」
そう言って私の肩に噛み付いた。
嘘かい!
もう、なんなのよ。
てか、痛!?
「ちょっと、強くない?痛いんだけど。」
「うるせぇ。黙って飲ませろ。喉乾いてんの。」
えぇ…。
もう、何を言っても無駄だと感じ私は諦め従うことにした。
「さて、飲んだし教室戻るか。じゃ、先戻るな。」
「うん。」
血を飲みご機嫌に戻っていく零斗くん。
私たちは別々に戻ることにしている。
一緒に戻り変な噂が流れると困るからだ。
もしも付き合っているのでは?とかいう嘘が流れてしまったら、ほかの女子に何されるか分からない。
零斗くんはモテるからね。
だから、私は5分くらい時間をずらして戻った。
さーて午後も頑張りますか!
気合を入れて席に着く。
すると横から、
「なぁみぃ、5.6限も教科書見せろ。」
「はぁ!?なんで持ってないの!?」
「重いから全部置いてきた。」
なんですとー!?
零斗くんは学校に何しに来てるの!?
ほかの女子なら喜んで見せるんだろうけど私はちっとも嬉しくない。
というか、良いなんて言ってないのにもう、机くっつけてるし!
有無を言わせぬその態度に見せる以外の選択肢がなかった。
「はい、どうぞ。明日はちゃんと持ってきてよね!」
「わかったよ。」
そして、授業が始まり10分後。
またしても零斗くんが小声で話しかけてきた。
「みぃ、腕もうちょいこっちにちょうだい。」
「え、なんでよ。」
「いいから。早く寄せろ。」
嫌な予感がする。
それは見事に的中。
腕を寄せた途端、私の腕は零斗くんにしっかりとしがみつかれ動かせなくなってしまった。
最悪だ。これは完全に爆睡のパターンだ。
ちらちらとこっちを見ている女子も何人かいた。
れ、零斗くん勘弁してよ…ほんと。
時間ずらして戻ってる意味が無くなるじゃない。
零斗くんは最後まで起きることなく寝ていた。
「零斗くん、零斗くん!起きて。帰るよ!」
「ん〜…。授業おわった…の?」
「うん、終わったよ。」
眠いと目を擦っている零斗くん。
はぁ、と呆れている私をよそにケラケラと笑っている秋羅と咲恵。
「本当、懐かれてるよね!」
いや、ちっとも嬉しくない。
私は目立たず地味に暮らしたいの。
なのに、これじゃ目立ちまくりじゃない。
「なぁ、お前なんでみぃにしがみついて寝てるわけ?机に突っ伏し寝ろよ。」
「んー?やだ。こっちのが寝やすい。」
「はぁ?ちょっとはみぃの迷惑も考えろよ。」
「……ごめん。」
零斗くん?
真樹の言葉に俯き何も言わなくなってしまった。
「ちょっと、言い過ぎじゃない?あんた今日変だよ。カルシウムとりな。」
「咲恵には関係ねぇだろ。」
なによっと咲恵が食ってかかろうとすると、秋羅がすかさず止めに入った。
その間もずっと俯いたままの零斗くん。
横からみた零斗くんの表情はどこか怯えたようだった。
「零斗くん?大丈夫?別に迷惑とかそいうんじゃないから安心して。ただ、時期的にも暑いんだよね。あと女子が怖いです…はは。」
そいうと、零斗くんは顔を上げ不安そうにこう言った。
「迷惑…じゃ、ない、の?」
言葉にいつものオラオラ感はなく、ただ幼かった。
「うん!迷惑じゃないよ!」
だから、なるべく優しく伝える。
どうしちゃったんだろ?零斗くん。
「ほら!2人もそんな怒ってないで帰るよ!バイトとかあるでしょ!」
そういうと、2人はあ!っという顔をした。
「やべ!零斗、言いすぎて悪かったな!お前もバイトあんだろ?行こうぜ!」
「おう!」
なんとか丸く収まりこの日は終わった。
はぁ…こんなんで明日から大丈夫だろうか?
そう思いながら私はバイトに向かったのだった。