逃げても逃げても追いかけてくるの
「俺だってそう思いたいよ……。けどさ……」

「……」

「お前ら、
三味線みたいな音……聞いたんだよな?」

「……」

三味線……

((チャン……チャン……))

今朝方聞いた、
あの不気味な音が脳内で静かに再生される。

まだその音は頭の中に
ビッシリとこびりついていた。

「……こんな事あるか?、
同じ時間に俺らは奇妙な音を聞いたんだ。
時間っていっても、4時44分だ。
いくらなんでも不気味過ぎる」

「……」

「それに……魅酔の日に、
うっかり外出るとか……、
こんな事、今まで1度も無かっただろ?」

「……」
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