逃げても逃げても追いかけてくるの

「あとさ、お前ら、親に聞いたか?
なんで昨日、俺らが
外出るの止めてくれなかったのか、って。」

陽介のその言葉に、ハッとする。

そうだ……。

聞こうと思ってたけど
桃の事もあって、すっかり忘れてた。

「あ、忘れてた……」
「私も…」

桃の事もあったし、
みんな……きっとそれ所じゃなかったんだ。

陽介の質問にポツポツと答えるみんなの返事に
聞いた、とは誰1人として言わなかった。

いや……

「……俺、聞いたんだよ」

陽介だけはどうやら聞いたらしかった。
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