逃げても逃げても追いかけてくるの
え……、待って……

何、今の……

……………夢?

全部……夢……?

背筋にはまだ何かに追われているような
ゾワッとする感覚が
やけにリアルに残っていた。

パジャマには汗がびっちょりと
へばりついていて、気持ちが悪い。

恐る恐る体を起こすと

額からこぼれ落ちた汗と

目からとめどなく溢れ出る涙が

数滴、布団を濡らした。
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