逃げても逃げても追いかけてくるの
魅神寺
「ここから先は立ち入り禁止だ…」
魅神森の立ち入り禁止と書かれた看板が
地面に刺さっている所まで辿り着いた
私達5人は1度、そこで足を止めた。
看板には小さな赤虫が大量に這っていて
気持ちが悪い。
その看板に括り付けられた細い紐は
所々ちぎれそうになっていて、
なんの効力も感じられない。
それでも、立ち入る気になれないのは…
「うわ…、霧すご…」
その奥はどこまでも続く真っ白な霧が
蠢いていたからだ。