逃げても逃げても追いかけてくるの
1度足を踏み入れたらもう2度と、
出ては来れないような、
そんな威圧感が一気に押し寄せた。

「この先、なんだよね…?」

魅神寺が、本当にこの先にあるのか。

先の見えないこの霧を見ていると
なんだか不安になってくる。

「多分…あるとするなら…。多分……」

陽介がそんな曖昧な言葉を自信なさげに呟き、
それを聞いたふれあの顔は
極限まで曇り始める。

「そんな、‪”‬多分‪”‬で、
こんな薄気味悪い所、行きたくないんだけど」

確かに、ふれあの言う通り
この先はかなり薄気味悪い。
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