逃げても逃げても追いかけてくるの
あの日あった出来事は……

夢のような現実だったのか
現実のような夢だったのか

とにかくはっきりさせたくて、
話の途中で私は食い気味に質問した。

言ってしまえば、

ただの伝説だ、と
何を本気にしているんだ、と

笑ってこの話題を
軽いものにしたかったのも事実。

けれど……住職は険しい顔をして







「おるよ。」

想定以上に

キッパリと、
ハッキリと、

そう言い放った。
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