逃げても逃げても追いかけてくるの
そんな矛盾に少し首を傾げた時。

住職はまた顔を濁らせ、
再び「けど……」と呟く。

「無事封じたはいいが、
毎月4日だけは何故か封じが効かんくてなぁ。
目覚めるんじゃぁ。
島中を這う。……危ない。
だから、毎月4日は‪”‬魅酔の日‪”‬として、
子供を外へ出さぬように、したんじゃぁ。」

そこで凛がすかさず口を開く。

「あの……、
どうして子供、だけなんですか?……?」

私も引っ掛かるのはそこだった。
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