逃げても逃げても追いかけてくるの
こんな陽介を見るのは…

初めてだった。

だからだと思う。

さっきまで言い争っていた
ふれあと凛も一瞬で黙った。

「……」

「…ごめん。凛…」

「いや…私こそ…ごめん。叩いたりして…」

そして凛がそっと。

まだ尻もちを
ついたままのふれあに手を伸ばす。

「……」
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