逃げても逃げても追いかけてくるの
パンッ……!

そこで凛が何かを思い付いたように
大袈裟に手を叩く。

「そうだ!ねぇねぇ!」

凛は教室に飾られたカレンダーを
私達の中心に持ってきて、

日付がズラーと並んでいる中の1箇所を
指さしながら満面の笑みでこちらを見る。

「この日!みんなで、怪奇月食見ようよ!」

「げっしょく?なにそれ?月?」

「そう!444年に1度しか見られない
貴重なやつなんだって!」

「え!そうなの!?見たーい!!」
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