逃げても逃げても追いかけてくるの
そこには……

清水さんの腕の中。

首を締められて苦しそうに
顔を歪ませる翔と

「架乃ぉー。こっちおいでぇ。
翔がどぉーなってもえぇんかぁー?」

嬉しそうに口角をグンと上げて
包丁を持つ手を私に向けて手招きをする
清水さんの姿が目に飛び込んできたのだ。

「翔……っ!!!!」

「……、っ、」
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