逃げても逃げても追いかけてくるの

「架乃ぉー。わしの言うこと、聞けるなぁー?
ちっっっさい時から、ずぅーーーと、
可愛がってあげとったやないかぁー。」

清水さんが手招きをする度、
包丁にぶち当たる
太陽の光にいちいち目が眩む。

「か…の……、、……」

「かける……っ、」

絞り出すように苦しそうな声を上げた翔の首は清水さんの腕にガッツリ覆われるように
固定されていて、

これじゃ……手出しが出来ない……
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