逃げても逃げても追いかけてくるの
女の子はあの時

どこかで立ち止まって…
どこか…多分、岩に手を伸ばした、と思う。

でもあそこら辺の記憶だけが…
何故か上手く思い出せなかった。

なんなら…

徐々に薄れいっている気さえした。

胸に手を当てて、
あそこがどこなのか…。

今にも消えそうな記憶を頼りに必死に
思い出そうと目を瞑る。
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