逃げても逃げても追いかけてくるの
私と翔は走りながらではあるけど、
顔を見合わせた。

「……聞こえるか?」

「うん……っ、聞こえる…」

「……〜」

僅かだけど……

波の音が聞こえる。

それに……
匂いもなんだか……違ってきてる。

嗅いだ事の無い不思議な匂いに顔を顰めた。
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