逃げても逃げても追いかけてくるの
十分すぎるほど、
海を視界いっぱいに収めた私は翔に聞く。

「これでもう……追ってこない?」

「……っ、」

「翔……?」

「……」

その時。

翔の顔にシワが滲んだ。

主に……

眉間に​───────。
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