逃げても逃げても追いかけてくるの

まだ強く残る翔に突き飛ばされた肩の痛みは
一向に消える気配はなくて。

少しだけ…見えてしまった翔の‪”‬涙‪”‬は
瞼の奥に深く刻まれたままで。

沖に流されていくにつれて
ただならぬ喪失感だけが

潮の香りと沈みゆく夕日と共に
私を重苦しく包みこんだ。
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