二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
 バスルームからあがった後、涼は香澄にふわふわのバスローブを着せてやってから、リビングのソファに寝かせ、香澄の頭は、自分の膝の上にのせた。ちなみにこの時の涼は、バスローブを羽織っただけの状態なので、胸元はしっかりはだけてしまっている。

「香澄……気分はどう……?」
「ん……」

 香澄の頭を優しく撫でながら、涼が尋ねる。
 すると、香澄はごろんっと涼のお腹の方に顔を向けながら

「大丈夫ですけど、もっと加減してください」

 とちょっと拗ねたように答えた。
 でも、涼は香澄が本当に拗ねているわけではないことを知っている。
 涼の膝の上で、顔を隠すように涼のお腹に顔をくっつける時の香澄は、恥ずかしさを隠したいだけだということを、2年の間で涼は学習した。
 もちろん、最初の頃に同じようにされた時は「どうしよう、香澄が怒っちゃったかも」と内心焦っていたのだが。

「ごめんね、君が可愛くて……つい……」

 涼は、まるで猫を撫でるように、香澄の髪の毛を丁寧に愛する。

「その声は、反省してませんよね」
「君が可愛すぎるのが悪いからね。僕は無実だ。強いて言うなら……」

 涼はそのまま、香澄の頬に手を触れ、香澄の顔を自分の方に向けさせる。
 予想通り、香澄の顔は真っ赤になっていた。

「可愛すぎる罪で、有罪にしちゃいたいよ」
「そんな罪、聞いたことないです」
「僕が作った、君だけの罪だからね」
「そんなこと言うなら、涼先生だって……」
「ん?」
「…………エッチしすぎ罪で、2ヶ月エッチ禁止刑を求刑します」
「それは、速攻で控訴しないといけないね。それに……」

 涼は、少しだけはだけかかった香澄の胸元に手を入れた。

「んっ……!」
「君だって、そんな罰を僕に与えたくはないだろ?」

 指先で香澄の胸をいじりながら、涼は尋ねる。

「さ……さあ……どうでしょう……あっ……」

 涼の指は、香澄の敏感なところを的確に攻めていく。

「ほら、君の胸は望んでないみたいだけど」
「も、もう……どうして先生はすぐエッチなことするんですか……」
「だから言ったろ?これは、君が可愛すぎるお仕置きなんだから。でも……」

 涼の指の動きは、急に止まる。

「先生?」
「香澄がそんなこと言うなら、ほんとに試してみる?」
「何を?」
「……エッチ禁止刑」

 そう言った涼は、明らかに何かしら企んでいるような表情を浮かべた。
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