二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
 香澄は、涼の企み顔を見た瞬間、嫌な予感がした。
 この顔を見たのは、1度や2度ではなかったから。
 
「涼先生……一体何を考えて……」

 香澄は、咄嗟に涼の膝枕から頭を起こし、少し涼と距離を取ってソファに座り直した。
 少しだけはだけていた胸元を急いで直しながら。
 そんな香澄を見て、涼はくすりと微笑みながら

「そんなに警戒しなくても大丈夫だよ」

 と、ローテーブルに手を伸ばす。
 そこには、ブドウやいちごといった果物と香澄が好きそうな果実酒がたくさんと、ミネラルウォーターのペットボトルがいつの間にか並べられていた。

「ねえ香澄、お腹空かない?」

 そう言いながら、涼はブドウの粒を1つ摘んだ。

「そ、そう言えば……」

 確かに、みんなでクリスマスのご飯を食べる直前に、涼によって連れ出された。
 しかもその後、ご飯も食べずに最低2回は交わったのだ。
 香澄のお腹はすでに空っぽになっていたのだが、涼によって与えられる快感により、今の今まで食欲が麻痺していた。

「僕が、食べさせてあげるよ」

 涼は、香澄の口元にブドウの粒を運ぶ。

「ほら、口開けて」

 涼の囁きに釣られるように、みずみずしく潤った香澄の唇はそっと開いた。
 ところが、ブドウの粒は、香澄の口元ではなく、バスローブの胸元に入り込んだのだ。

「ひゃっ!」

 冷たさと、丸っこいものが敏感になった肌を転がる衝撃は、香澄に快感を与えた。

「ああ、ごめんね、つい手が滑っちゃって」

 涼はそう言いながら、香澄に手を伸ばすと……。

「せ、先生!何をして」
「何って、ブドウを取ってあげようとしたんじゃないか」
「でもその手つき……は……んんっ……」

 涼は、バスローブの上からわざとブドウの粒をローブごと摘み、コロコロと香澄の肌の上に粒を転がしたのだ。

「やっ……やめ……」

 粒は、胸の頂きの周囲をコロコロと転がり、その部分を触れられるのが大好きな香澄の喘ぎ声を呼ぶ。

「エッチ禁止刑……じゃ……ないんですか……?」
「僕はただ、ブドウの粒を取ろうとしてるだけだよ。ただ、ちょっと取りづらいだけで……」
「胸元から手を入れて取ってくださいよ、そしたら」
「それだと、胸の僕の手が直接触れることになるだろう?それじゃあエッチなことをしてることになるじゃないか」
「これだって、エッチじゃないですか!」
「違うよ。ただ、ブドウの粒を取ろうとして、失敗してるだけ」

 そう言いながら、またブドウの粒を香澄の頂きの上に器用に当てていく。

「おかしいな……なかなかうまく取れない……」
「や、やめ……ああん……」

 香澄が高い声出した時、急に粒が転がって再び足の間に入ってしまった。
 涼の手は、ブドウを追いかけてローブ越しにそこに触る。
 すると、ブドウの粒が香澄の入り口付近にある小さな粒を刺激してしまった。

「ひっ!」
「ああ、ごめんね。すぐに取るから」
 
 そう言いながら、コロコロとローブ越しに涼は粒を転がすだけ。

「やめ……て……」
「どうしたの香澄。僕は、ただブドウの粒を取ろうとしてるだけだって」
「そんな……こと……言われても……」

 香澄は、とても焦ったくて仕方がなかった。
 いいところに粒が当たる快感で、脳が麻痺していきそう。
 でも、その快感は柔いもので、香澄を満足させるものではない。
 むしろ、さっきまで中にいた涼を再び求める熱を醸成するものでしかなかった。

「先生……お願い……」
「ごめんね。すぐに食べさせてあげるから」
「違う、そうじゃなくて……」
「じゃあ……何……?」

 涼の手は止まらない。

「んっ………」
「ほら、香澄言ってごらん」

 涼のセクシーな声が、香澄に迫る。

「言わないと、わからないよ」
「……先生……触ってください……」
「でも、僕は今エッチ禁止刑を受けてるし……」
「んもう!それはもうなしでいいですから!お願いします!」
「仕方がないな」

 そう言うと、涼はローテーブルに置かれた果実酒に手を伸ばし、口に含む。

「甘いカクテル、一緒に飲みながらまた楽しもうね」

 涼は、そのまま香澄に口移しで果実酒を香澄の中に注ぎ込みながら、バスローブの中に手を入れて、すでにドロドロに潤っていた香澄に触れた。
 香澄の体は、あっという間に絶頂へと連れて行かれた。
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