二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
(そんな一気に……!?)

 香澄には、自覚がある。
 胸は決して大きくもないし、形も良くない。
 胸のつぼみは、少し茶色がかっている。
 そして長年の引きこもり生活により、コツコツと脂肪の貯金は溜まっている。
 たま〜に、ラブシーンの参考になるようにと見ている女性向けAVに出てくる女優さんに比べて、とても鑑賞に耐えられる体ではない。
 そんな体を、きっと数十万はするであろうスイートルームの高級な照明に照らされてしまっている。

(恥ずかしい)

 急に香澄は、自分がしていることがいかに愚かなことかを自覚しそうになった。
 
(ダメだ、無理)

 いくら処女を捨てたいからといっても、あまりにも身分不相応すぎる今の状況に、香澄は申し訳ないとすら思い始めた。

「あの、やっぱり私……」
「ダメだよ」
「え?」
「今、無理って言わないで……」
「どうして……」

 分かったの。
 そう言おうとした香澄の唇を、リョウは激しく奪い始めた。
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