二次元の外には、予想外すぎる甘々懐妊が待っていました
「ちょっと、香澄」
「はい」
「何でそんなところに座ってるのよ。もっと近くに来なさい」
「ここが1番落ち着くので、お構いなく」
香澄は、ソファのすみっこに、某人気動物キャラクターのように縮こまって座っている。
「ほら香澄。僕の隣においで。膝の上でも」
芹沢涼は、ローテーブルを挟んで反対側のソファで、自らの膝をぽんぽん叩いて香澄を呼び寄せようとする。
「却下!ありえない!あんたの膝の上に座らせるくらいなら、私の膝に座らせるわ!」
そして、芹沢涼とは、人一人分のスペースを空けて、八島らしき人が座っており、芹沢涼の手を引っ叩いた。
「それは異議あり、だな」
「こういう時だけ弁護士風装うんじゃないわよ。詐欺師の方がよっぽどお似合いよ」
「僕は正式に弁護士だけど」
「大学生の時、暇だからっていう理由だけで司法試験受けた人間が、何を偉そうに」
(暇つぶしで、司法試験は受かるものなのか?)
香澄は、目の前で繰り広げられている言い争いに極力巻き込まれず、かつ少しでも欲しい情報を手に入れられるよう、息を殺し、じっと耳を傾けることにした。
「あんたのような、口が上手いだけの性悪男は詐欺師って名乗った方がむしろピッタリよ」
「詐欺師の弁護なら何度もしたことはあるけどね」
「その内、あんたも弁護される側になるかもしれないわよ、ねえ香澄」
「へっ!?」
いきなり話を振られてしまい、香澄は動揺した。
「あなただって、十分訴えてもいい事案なのよ、これは」
「と……言います……と?ええと……拓人先輩……?」
香澄は、恐る恐る尋ねた。
と同時に、近くにあったクッションをぎゅっと抱きしめながら、顔を埋める。
「そうよ。私が八島拓人。香澄ちゃんが誰よりも慕っている天才シナリオライターこそ、この私なのよ」
香澄ちゃんが誰よりも慕っている、という一文により一層力を込めて、八島は名乗った。
その理由は勿論、横にいる芹沢涼に聞かせるため。
「たっくんのくせに、僕を妬かせようとしてる?」
「事実を分からせてあげてるんだから、むしろ感謝してよね」
「あ、あああの……拓人先輩……その……」
「ああ、ごめんなさいね、こいつのこととなると、つい……。後で皺取りクリーム塗らなきゃ」
八島は、眉間を指でおさえながら香澄にだけ謝った。
「それで香澄」
「はい」
「聞きたいこと、あるんでしょ?」
「あ、はい……」
正直、聞きたいことはありすぎる。
しかし、二次元から抜け出てきたようなイケメン二人にジーッと見つめられてしまい、香澄はパニックに陥っていた。
(どうしよう、こう言う時、何から聞けばいいのか)
シナリオを作る時、キャラクターの親密度を上げるための質問イベントと言うのはMUSTだ。
あれこれ質問するのは良くない。
話の流れを考えて、しっかり意味のある質問をキャラクターにさせなくてはいけない。
そう教えてくれたのもまた、八島だった。
そしてその八島が今、香澄に質問を求めている。
香澄は、自分が試されているような気がした。
ちゃんと、的確な質問ができるか。
「えーと……えーと……」
そうして、クッションを握りしめながらどうにか口にすることができた最初の質問が
「拓人先輩って……女性なんですか?」
だった。
「はい」
「何でそんなところに座ってるのよ。もっと近くに来なさい」
「ここが1番落ち着くので、お構いなく」
香澄は、ソファのすみっこに、某人気動物キャラクターのように縮こまって座っている。
「ほら香澄。僕の隣においで。膝の上でも」
芹沢涼は、ローテーブルを挟んで反対側のソファで、自らの膝をぽんぽん叩いて香澄を呼び寄せようとする。
「却下!ありえない!あんたの膝の上に座らせるくらいなら、私の膝に座らせるわ!」
そして、芹沢涼とは、人一人分のスペースを空けて、八島らしき人が座っており、芹沢涼の手を引っ叩いた。
「それは異議あり、だな」
「こういう時だけ弁護士風装うんじゃないわよ。詐欺師の方がよっぽどお似合いよ」
「僕は正式に弁護士だけど」
「大学生の時、暇だからっていう理由だけで司法試験受けた人間が、何を偉そうに」
(暇つぶしで、司法試験は受かるものなのか?)
香澄は、目の前で繰り広げられている言い争いに極力巻き込まれず、かつ少しでも欲しい情報を手に入れられるよう、息を殺し、じっと耳を傾けることにした。
「あんたのような、口が上手いだけの性悪男は詐欺師って名乗った方がむしろピッタリよ」
「詐欺師の弁護なら何度もしたことはあるけどね」
「その内、あんたも弁護される側になるかもしれないわよ、ねえ香澄」
「へっ!?」
いきなり話を振られてしまい、香澄は動揺した。
「あなただって、十分訴えてもいい事案なのよ、これは」
「と……言います……と?ええと……拓人先輩……?」
香澄は、恐る恐る尋ねた。
と同時に、近くにあったクッションをぎゅっと抱きしめながら、顔を埋める。
「そうよ。私が八島拓人。香澄ちゃんが誰よりも慕っている天才シナリオライターこそ、この私なのよ」
香澄ちゃんが誰よりも慕っている、という一文により一層力を込めて、八島は名乗った。
その理由は勿論、横にいる芹沢涼に聞かせるため。
「たっくんのくせに、僕を妬かせようとしてる?」
「事実を分からせてあげてるんだから、むしろ感謝してよね」
「あ、あああの……拓人先輩……その……」
「ああ、ごめんなさいね、こいつのこととなると、つい……。後で皺取りクリーム塗らなきゃ」
八島は、眉間を指でおさえながら香澄にだけ謝った。
「それで香澄」
「はい」
「聞きたいこと、あるんでしょ?」
「あ、はい……」
正直、聞きたいことはありすぎる。
しかし、二次元から抜け出てきたようなイケメン二人にジーッと見つめられてしまい、香澄はパニックに陥っていた。
(どうしよう、こう言う時、何から聞けばいいのか)
シナリオを作る時、キャラクターの親密度を上げるための質問イベントと言うのはMUSTだ。
あれこれ質問するのは良くない。
話の流れを考えて、しっかり意味のある質問をキャラクターにさせなくてはいけない。
そう教えてくれたのもまた、八島だった。
そしてその八島が今、香澄に質問を求めている。
香澄は、自分が試されているような気がした。
ちゃんと、的確な質問ができるか。
「えーと……えーと……」
そうして、クッションを握りしめながらどうにか口にすることができた最初の質問が
「拓人先輩って……女性なんですか?」
だった。