ぐーたらネコになってみたい!!☆私は貴方の腕の中で丸くなる☆


 部屋の前!!えーーちょっと待って!彼女に何があったのか?普段頼りにならない私の所に来るなんて。


 見た目はフワフワしてそうな感じだけど、心はしっかりしている今日子。


 そんな彼女がいったい何があったの?


 早くドアを開けたいけど、腰、脚、膝が痛くて体が動かない。


 ドアは目の前なのに、物凄く遠く感じてくる。


 今日子何があったの??


 ゆっくりと床を這うようにドアを開ける。


 私は幽霊かぁーー!


 『っえ!ちょっと大丈夫??』


 今日子の旦那さん??


 もはや幽霊のような私を抱き上げてくれた。


 『美里とぉー、どうしたの、っえ、大丈夫??』


 それはこっちのセリフです。


 私は抱き上げられたまま、部屋へ。頭がちょっくらクラリ…ヤバっ!お腹が限界だわ。体の力が入らない、涙が左目からポロリと。


 なぜ、涙でるかなぁ…


 『やだ…美里…何泣いているの、何かイヤなことでもあった?私に相談してよ!』


 だからそれはこっちのセリフだってば!!!


 今日子の旦那はゆっくりと私をコタツに降ろしてくれた。相変わらずさやしい旦那だね。


 『ねぇ…美里何かあった?』

 はぁ~~と私は溜池…


 「それは今日子でしょ?あの切羽詰まった電話!!いったいどうしたの?それも旦那も一緒なんて」


 今日子はキョトンとした顔をして私を見てる。何、何?


 『旦那ではないよ』

 っへ!はぁ〜!と私は理解出来ず変顔。


 誰よこの人。誰よ。

 っと、ゆっくりと顔を上げる、誰、誰??


 『初めまして、美里ちゃん』


 美里ちゃん??はぁ!


 誰ですか〜!?首を傾げたくなってくる。


 『今日は丁寧な接客ありがとう』

 笑顔を向けられれば、反射的に笑顔をしてしまう私だけど、今日はもうスイッチが切れている。


 今日はありがとう?どこかで会いました??かなぁ…


 『電話をしたのは、彼を紹介したかったの』

 っえ…、 “彼” ってなに?


 今日子!!まさかの浮気?!頭が混乱してきた、あの必死の電話は何だったの?浮気をまさか、私に告白?!


 やさしい旦那様がいるのに…浮気だなんて…切ないねぇ…


 『なんか誤解してるような顔してる。まぁ、後で分かるから』


 “一生に一度の出会い…諦めて受け入れよ”



 …やっと見つけた、さてとどうやっと落とそうかなぁ…美里…


 “ゆっくりと、でもしっかり味わって俺のものにしないとな、簡単にはいかないだろうけど、俺の色に最後は染めあげる”


 





< 7 / 26 >

この作品をシェア

pagetop