90日のシンデレラ
(あれ、わけわかんないテーマが並んでいて、書けそうなテーマが『業務改善』ぐらいしかなかったのよね)
それは、本社から全従業員へ、本社だけでなく系列子会社も対象となった社員教育であった。
ざっくりいえば、指定された項目の中から今後の会社運営に役立ちそうな改善案をレポートにして本社まで提出しろ、というもの。社員育成や自己啓発の一環らしく、真紘の勤める地方孫会社にも課せられていた。
真紘の社は本社から地理的距離も遠いだけでなく、職域の面でも離れたところにある。そんな業界違いともいえる社員から出された案が、系列会社全体の役に立つのかどうか疑わしいなぁと真紘は思っていた。
でもそこは、東京本社の矜持というか見栄というか、ブラック企業でないことを世間に見せつけたいのか、ともあれ分け隔てなく社員教育を行ってくれている。とても立派な本社の姿勢である。
で、課題として並べられた項目は、人事管理、製品管理という内部に関するものからはじまって、マーケティング戦略やSDGsといった外部に向けたお堅いもの。また育児休暇についての効果的な取得パターンや、介護と仕事の両立を目指した時短勤務案というような身近なものもあった。
その中から真紘が選んだのは、地方子会社と本社との情報共有についての考察である。
それは、本社から全従業員へ、本社だけでなく系列子会社も対象となった社員教育であった。
ざっくりいえば、指定された項目の中から今後の会社運営に役立ちそうな改善案をレポートにして本社まで提出しろ、というもの。社員育成や自己啓発の一環らしく、真紘の勤める地方孫会社にも課せられていた。
真紘の社は本社から地理的距離も遠いだけでなく、職域の面でも離れたところにある。そんな業界違いともいえる社員から出された案が、系列会社全体の役に立つのかどうか疑わしいなぁと真紘は思っていた。
でもそこは、東京本社の矜持というか見栄というか、ブラック企業でないことを世間に見せつけたいのか、ともあれ分け隔てなく社員教育を行ってくれている。とても立派な本社の姿勢である。
で、課題として並べられた項目は、人事管理、製品管理という内部に関するものからはじまって、マーケティング戦略やSDGsといった外部に向けたお堅いもの。また育児休暇についての効果的な取得パターンや、介護と仕事の両立を目指した時短勤務案というような身近なものもあった。
その中から真紘が選んだのは、地方子会社と本社との情報共有についての考察である。