余裕な後輩くんは,一途に先輩を想う。
片手を壁について,抱えるようにして肩から私を引き寄せた佐藤くんを押し返しながら,私は言った。
これ……めっちゃ抱き締められてる??!
「ここ会議室! 勝手に使ったら怒られ……」
「そんなことで怒らないよ,どんだけ真面目? 大体居るだけで何にも弄ってないし。部長なんてたまにゲーム機持ち込んで,モニターと繋げてるし」
「…………」
部長……
でも,彼は社長の息子だし……
「それより,さっきの何? 俺より一ノ宮がいいの?」
1本だったのが2本になって,私を大きく包み込んだ。
さっきよりも柔らかいのに,さっきよりも苦しい。
大体,2人じゃ……
「比べる,ものじゃない」
対象として,見方が全然違うのだから。
これ……めっちゃ抱き締められてる??!
「ここ会議室! 勝手に使ったら怒られ……」
「そんなことで怒らないよ,どんだけ真面目? 大体居るだけで何にも弄ってないし。部長なんてたまにゲーム機持ち込んで,モニターと繋げてるし」
「…………」
部長……
でも,彼は社長の息子だし……
「それより,さっきの何? 俺より一ノ宮がいいの?」
1本だったのが2本になって,私を大きく包み込んだ。
さっきよりも柔らかいのに,さっきよりも苦しい。
大体,2人じゃ……
「比べる,ものじゃない」
対象として,見方が全然違うのだから。