余裕な後輩くんは,一途に先輩を想う。

恋人になっても,私は先輩のままなの?

えぇそう,ずっと引っ掛かってもやってたよ!

羨ましいって,誰から見ても可愛くて,佐藤くんにそう呼ばれても当然な木村さんに……ちょっとだけ,嫉妬してたよ。

これは,佐藤くんにとってセーフ?

今ならきっと引き返せるから,ここで早々に捨てられでもしたら……

立ち直れる気がしない。

そんなビジョンは一切見えない。

 

「……?」



佐藤くんは硬直して,何か信じがたい事を飲み込み受け入れるかのように私を見ていた。

私の言ったこと,そんなに変だった?

それとも,プライベートな範囲に抵触した?

調子に乗りすぎたかな……

そんな私を佐藤くんは抱き締める。

やっぱり苦しかった。

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