Flower black ~Side Story~
君のことを知りたい
__……
それから昴さんは約束通り、いつも私の予備校まで迎えに来てくれるようになった。
「憂羽! おつかれ!」
「お疲れ様です」
そして、予備校から家の近くまでの約15分間はお互いのことをよく話した。
「憂羽は、兄弟とかいるの?」
「いますよ、下に妹が1人」
「へー! 俺もいる!下に弟!」
「確かに昴さん、長男っぽいですよね」
すごく面倒見がよさそう。
「はは!なんだよ、長男っぽいって!」
あと、この数日で分かったこと。
昴さんはよく笑う。
その笑顔は私にとってとても癒しになっていた。