Flower black ~Side Story~
「"さん"付じゃなくて、昴って呼んでよ」
触れられた頬が熱くなっていくのが分かる。
心臓もドキドキいってうるさい。
でもこの瞬間が心地いい。
ああ、私は、この人のことが好きで、この人の隣が好きなんだな……
「昴……」
「俺の話、聞いてくれてありがとう。憂羽」
昴はそのまま私に顔を近づけて、私に優しくキスをした。
人生で初めて好きになった人にされた、初めてのキスは一生忘れないと思う。