Flower black ~Side Story~
「……黒澤美羽です」
遠慮がちに自己紹介をする美羽に、昴はしゃがんで美羽に視線を合わせた。
「はじめまして。美羽ちゃん、何歳?」
「……11歳」
「11歳か! うちの弟の2個お姉さんだ!」
「……弟?」
「うん! これから俺の弟に会いに行くんだよ。歳も近いし仲良くしてあげて、美羽ちゃん」
昴がそう言ってニコッと笑うと、美羽は少し頬をピンクにした。
……すごいな、昴。美羽は人見知りなのに、もう打ち解けてしまいそう。