Flower black ~Side Story~
昴は私の名前を呼ぶと優しくキスをした。
「……俺、流星を完全なトップにさせて憂羽とこの街を守る」
「昴……」
「全面戦争はいつ起きてもおかしくない。必ず憂羽の側に帰るから、しばらく待っててほしい」
昴はそう言って切ないような悲しいようなそんな笑顔を見せた。
……その顔は初めて見た。
昴は優しく私の頬を撫でる。
「……好きだよ、憂羽」
……その日から昴とは会えない日々が続いて、昴の代わりに私を送ってくれる人から、昴がどういう状況にいるのかを聞くだけだった。