やっぱり…キスだけでは終われない
はじめての朝
想いを通じ合わせた翌日の朝、外からの陽射しを感じ瞼を開ける。目の前に優しい顔で自分を見つめる美麗な男性が、私の腰に腕を回し抱きしめていた。
「おはよう」
「お、おはよう…ございます…」
お互いの肌が直接触れている状況が恥ずかしくて、顔を赤くしているとチュッと額に音をたててキスをされた。
「キャッ…」
いきなりのキスに驚き、慌てて彼の体を押し離そうとしてしまう。
「うーん…ほら、逃げないよ。ちゃんと顔見せて」
そんなことを言いながら、私の顎と腰に手をかけて顔と体を固定すると、今度は唇へキスをされた。
「もっ、もう。初心者にはハードル高すぎます」
「カナが可愛いからいけないんだよ」
離れたはずの唇が再び触れ合う。真っ赤に染まった私の顔をしみじみとした様子で見つめていた。
「目が覚めた時にカナが隣にいるって…こんなに幸せなんだな…」
蕩けてしまいそうな顔で言われた台詞に全身が熱くなる。恥ずかしいけど…私も自分の気持ちを伝えなきゃと頑張ってみる。
「ぅ…うん。私も幸せ…」
恥ずかしすぎて落ち着かない……。
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