そのままの君が好きだよ
「な……何故、わたくしに?」
「……? だって、ディアーナ様なら王宮に通い慣れていらっしゃいますよね?」
「それは……そうなのだけど。わたくしはもう、王宮には行けないから……」
落ち着こう――――そう思うのに、動揺が絶えずわたくしを襲う。
「何故ですか? ディアーナ様は殿下の婚約者様でいらっしゃるのに」
その瞬間、わたくしは大きく目を見開いた。
(ロサリア様はわたくしが殿下から婚約破棄されたことをご存じないの?)
驚きのあまり息が上手くできない。バクバクと変な音を立てて鳴り響く胸を、わたくしは必死で押さえた。
「私もディアーナ様みたいに、いつも堂々としていられたら良いのですけど。正直、最近いろんなことが怖くって……聖女になったのも物凄く唐突でしたし、周囲の変化にあまり順応できていないのです」
ロサリア様はそう言って小さくため息を吐く。
「王宮で大事な話があるとジャンルカ殿下が話していましたし、本当に心細くて」
その瞬間、わたくしは小さく息を呑んだ。
「……? だって、ディアーナ様なら王宮に通い慣れていらっしゃいますよね?」
「それは……そうなのだけど。わたくしはもう、王宮には行けないから……」
落ち着こう――――そう思うのに、動揺が絶えずわたくしを襲う。
「何故ですか? ディアーナ様は殿下の婚約者様でいらっしゃるのに」
その瞬間、わたくしは大きく目を見開いた。
(ロサリア様はわたくしが殿下から婚約破棄されたことをご存じないの?)
驚きのあまり息が上手くできない。バクバクと変な音を立てて鳴り響く胸を、わたくしは必死で押さえた。
「私もディアーナ様みたいに、いつも堂々としていられたら良いのですけど。正直、最近いろんなことが怖くって……聖女になったのも物凄く唐突でしたし、周囲の変化にあまり順応できていないのです」
ロサリア様はそう言って小さくため息を吐く。
「王宮で大事な話があるとジャンルカ殿下が話していましたし、本当に心細くて」
その瞬間、わたくしは小さく息を呑んだ。