そのままの君が好きだよ
「――――好きだよ、ディアーナ」
けれど、わたくしが口を開くよりも先に、サムエレ様はそう口にした。
涙が、想いが一気に込み上げてくる。
サムエレ様はわたくしの手を引き、ギュッと抱き締めた。
「ずっとずっと、ディアーナのことが好きだった。兄上の婚約者だから諦めなきゃいけないって分かっていたのに、そんなの絶対無理だった。
ディアーナに俺のことを意識してほしくて、勉強も運動も頑張った。俺が兄上より先に生まれていたらディアーナと結婚できただろうか――――そんな意味のないことを何度も考えてしまう程、俺はディアーナに恋焦がれていたんだ」
サムエレ様の声は、先程のわたくしと同じように震えていた。心臓がドキドキと早鐘を打ち、頬は真っ赤に染まっている。
(わたくしと同じ)
そのことがあまりにも嬉しい。
「――――わたくしも、サムエレ様のことが好きです。大好きです!」
想いを言葉に乗せて、わたくしもサムエレ様を抱き締める。
彼のおかげでわたくしは、自分を見失わずに済んだ。わたくしはわたくしのままで良いのだと、そう思うことが出来た。
サムエレ様がわたくしを優しく包み込んでくれたから――――わたくしは再び前を向くことが出来たのだと思う。
けれど、わたくしが口を開くよりも先に、サムエレ様はそう口にした。
涙が、想いが一気に込み上げてくる。
サムエレ様はわたくしの手を引き、ギュッと抱き締めた。
「ずっとずっと、ディアーナのことが好きだった。兄上の婚約者だから諦めなきゃいけないって分かっていたのに、そんなの絶対無理だった。
ディアーナに俺のことを意識してほしくて、勉強も運動も頑張った。俺が兄上より先に生まれていたらディアーナと結婚できただろうか――――そんな意味のないことを何度も考えてしまう程、俺はディアーナに恋焦がれていたんだ」
サムエレ様の声は、先程のわたくしと同じように震えていた。心臓がドキドキと早鐘を打ち、頬は真っ赤に染まっている。
(わたくしと同じ)
そのことがあまりにも嬉しい。
「――――わたくしも、サムエレ様のことが好きです。大好きです!」
想いを言葉に乗せて、わたくしもサムエレ様を抱き締める。
彼のおかげでわたくしは、自分を見失わずに済んだ。わたくしはわたくしのままで良いのだと、そう思うことが出来た。
サムエレ様がわたくしを優しく包み込んでくれたから――――わたくしは再び前を向くことが出来たのだと思う。