Restart〜二度目の恋もきみと
「それから、なんで俺の誘いを
ことごとく断ってるのか
知らないけど、今度断った時は
有無を言わさず連れていくらから。」

竜海さんはそう一言呟くと、ニヤリと微笑んでお店を出ていった。

あっ、そういえば
メールの一件があってから
竜海さんの誘いを理由をつけて
断ってたんだった。

やっぱり、竜海さんは気づいてたんだ...。

きっと、訳も分からず拒否をされて
竜海さんは傷ついただろう..。


会社に戻った私は仕事中に何度もそのことを思い出してははあっと大きくため息を吐く。


“これからは何でも話してほしい。
俺は桜良のことならなんでも受け止めるから”

私は不意に先ほどの竜海さんの言葉を思い出した。

このまま、私が食事の誘いを断り続けたら何も知らない竜海さんを深く傷つけてしまう。

もう、一人で悩むのはやめにしよう...

私はスマートフォンを取り出すと
竜海さんに“相談したいことがあるから会いたい”というメールを送った。


< 108 / 230 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop