Restart〜二度目の恋もきみと
私がメールを送ってすぐに竜海さんからメールの返信が届いた。

竜海さんからのメールは
“それなら今日の夜、一緒にご飯でも食べに行こう。多分、20時までには終わると思うけど、出来るだけ早く仕事を終わらせて迎えに行くから桜良の会社で待ってて”という内容のものだった。

それから私は竜海さんと
また会えることに
顔が口元が緩みそうになるのを
必死に堪えながら仕事を終わらせた。



そして、更衣室で
会社の制服から私服に着替えると
スマートフォンの時刻を見て考えた。

まだ18時かぁ...
きっと竜海さんの仕事は早くとも19時すぎるだろう...
竜海さんはうちの会社で待っててと言っていたが今日は助けてもらったし、なにかお礼にお菓子でも買って私から迎えに行こうかな...

私は会社を出ると途中ケーキ屋さんでクッキーの詰め合わせを
買ってそれを手に竜海さんの会社へと向かった。

竜海さんの会社のビルの前に着くと、
大きなビルを見上げた。
首が痛くなるほどの大きなその佇まいにため息が出るほどだ。
さすがに、この会社を辞めた身としてはロビーで待つなんてことはしにくい。
かといって、ここで待つのも目立つし、何といっても寒い。
私は何処か暖を取りながら待てる場所はないかと辺りを見渡した。
すると、会社の向かいにある小さな喫茶店が目に入った。





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