君は僕の花
第一章 不思議な夢
「おっはよーっ、そよくん!!」
何だよ、譲葉。ほんとに朝から元気だな。
「はよ。」
「そよくーん?」
「なに?」
「さーては、譲葉に見惚れてたなぁ??」
「んなわけあるか!」
「あははっっ!!」
からから笑う譲葉は俺の幼馴染。
「あ!譲葉ちゃん、山吹くんおはよう。」
譲葉の親友、八重葎雛菊。
「山桜桃、そよ、はよ。」
俺の親友、淡竹棗。
「おはよお雛ちゃん、なっちゃん!」
「八重葎さん、おはよう。棗、はよ。」
「なっちゃんはやめろよぉ、山桜桃。」
「嫌だねっ、なっちゃん!」
「おい、やめろってぇ。恥ずいじゃんか。」
いつもの漫才(?)が始まり、俺と八重葎さんはそそくさと教室へ。
「あ、待ってよそよくーん!雛ちゃぁーん!」
「八重葎、そよ、待てよぉー!!」
「ふふっ、譲葉ちゃんと棗くんはおもしろいですね。」
「うん。本当に、飽きないよね。」
「「なにが?!」」
「ははっ、棗、俺もこれからなっちゃんって呼ぼうかぁー?」
まじで呼ぼうかな…
「やめろよ、そよぉ。そよは俺の味方じゃないのかよぉ、」
「いや、味方だが面白いし?」
どちらかといえば棗の味方だが。棗、面白いもんなぁ
「お前まで俺をからかうのか…」
そう言い、棗はうなだれた。
「あははっっ!!なっちゃん面白ぉー!あははっ!」
「ふふっ!棗くん面白いですね。ちょっと可愛いです。」
「「可愛い!?これがっ?!」」
「ひっどっっ!山桜桃、そよ、ひっどぉ!」
棗は半泣きになりながら俺たちを怒った。
「もう、ほんと面白いなぁ。棗。」
まじでみんな笑い転げてるから。面白すぎて。
たわいないことばっかり話しながら授業を終え、家に帰った。
「ふぅ。疲れた。ちょっくら寝るか。」
俺の隣には泣いている譲葉がいる。
潤んだ目で俺のことをじっと見つめながら心配そうに泣いている。。
「ねぇ…ひっくっ…うぐっ…そよくんっ…うぐっ…うっ、うわぁぁん」
泣かないで、譲葉。俺まで悲しくなるからさ。お願いだから泣き止んで。誰が譲葉のこと泣かせたんだ…?そう言いたかったのに、声が出ない。譲葉は俺のことを抱き竦めて泣き崩れている。譲葉、譲葉…っ
「がっ、うぐぅ、はぁ、はぁ」
何だ。この夢。こんなふうになった覚えはないのに、しっかりと感覚のある夢だった。
でも、今声は出るし…まぁ、なんでもないか。
って、もう夜じゃん…完全に寝過ごしたな。
夜ご飯は…譲葉んちにでも行こうかな…
トゥルルル、トゥルル
スマホがけたたましく鳴り始めた。
えーと、あ。譲葉か。丁度いいや。
「もしもーし、そよくん?」
「もしもし譲葉。どうしたん??」
「今日さ、ハンバーグだよ。うち来る??」
ハンバーグっハンバーグだっ!!!!
「行くっ!!待ってろ、食べるなよ!!」
「はいはい。あ、宿題持ってきてね?」
えー…
「めんどくさっ。」
「持ってこなかったらハンバーグなし。」
それは困る!!
「持ってくってば!」
「じゃぁ君の分のハンバーグもとっておいて差し上げよう。」
「うむ。じゃぁな。また後で。」
「うん!待ってるね!じゃあねー!」
ブツッ
急がねば。俺のハンバーグが待っている。
俺は隣の家までダッシュ!!!
ピンポーンッ
「譲葉っ譲葉ぁっ!!ハンバーグ!!」
「はーい。開いてるよ。」
「おじゃましまっす!!!」
俺ハンバーグのために譲葉んちの廊下を早歩きした。
「はいはい。ほんとにハンバーグ好きねぇ。」
「ほら早く譲葉!!ハンバーグ冷めちゃう!!!」
あ、譲葉のお母さんと妹ちゃんだ。
お母さんは百合さんといって、とっても美人なお母さんだ。
妹ちゃんは蓬ちゃんといって小1の可愛い女の子。
「あーっ!そよにぃだ!!そよにぃっっ!!」
そういってぎゅうっと抱きついてきた。
「蓬、元気だったかぁ?」
「うんっ!!蓬、げんきだったよっ!!」
「そうかそうかぁ。偉いな、蓬。」
頭を撫でてやると、蓬は嬉しそうな顔をした。
「百合おばさんも、こんばんは。おじゃまさせてもらってます。ハンバーグって聞いたので飛んできました。」
「いいのよぉ〜!いつでもきてねぇ!!イケメンの冬青くんがいるとなんだか華やかになるしね!うふっ!」
「そよにぃはいけめんだもんね!!」
イケメンじゃないけどなぁ
「そよくんがイケメン…??あははっ」
おい、譲葉ぁ!
「笑うな!!イケメンじゃないことぐらい知ってるわ!!」
百合おばさんの前でそういうこと言うなぁ!!
「ほんとにゆずと冬青くんは仲良しさんねぇ!いつ付き合うのか楽しみだわぁ!!あ、もしかしてもう…??」
「「付き合ってないし、付き合う予定もない(です)!!」」
「あらあら、息ぴったりねぇ!!」
「ふたりともぴったりぃー!!」
「違うからね、蓬。まじで違うからさ。」
蓬まで勘違いしなくていいから!!
「ゆずねぇ、そよにぃ、はんばーぐだべよう!」
「うん、食べよっか!!おいしそう!!!
「じゃあ、いただきます。」
勢いよくハンバーグにかぶりつくと…
「おいひい…!!おいひいです!!!百合さんのご飯さいこお…っ!!」
じゅわあっとした肉汁。確かな肉の旨味。弾力。塩加減も最高。百合さんお手生の和風ダレが肉に絶妙にマッチしてる…!!!
「あらあら、嬉しいわぁ!頑張って作ったかいがあったわね!!」
「おかーさんのりょうり、ぜっぴんだね!!」
「うん!おいしい!」
「二人共ありがとうね!ハンバーグにしてよかったわぁ!」
晩ごはんを食べ終わり、俺は宿題をやらされる羽目になった。
「くそっ」
「何よ、そよくん。」
「サボってくつもりだったのに…」
「なんか言った!?」
圧かけるなよ…せっかくの可愛い顔が第無しじゃんか。
「なんでもないっす…」
「じゃあ、数学からやろう!教えてあげるっ!」
わかったよ、やりゃあいいんだろ、やりゃあ。
「へいへい」
数分後
「はへぇ… はぁあ…う……そよくん…わっかんない…」
譲葉は早くも音を上げた。
「教えるって言ったの譲葉だろ!?」
「いやぁ…数学は…」
数学は…じゃないよっ!!
「はぁ…そもそも俺は勉強しなくても大丈夫何なんだがなぁ」
「そこをなんとかっ!!」
「ふぅ。仕方ない。教えてやるか。」
「やったぁ!そよ先生!!」
何だよ先生って!はずいじゃん!!
「先生はやめろっ」
そんなこんなで俺たちは無事宿題を終わらせ、俺は家に帰ることにした。
「じゃな、譲葉。」
「うん…また明日ね!」
譲葉、ありがとう、また明日。
「百合さん、ありがとうございました!お邪魔しました!」
「いいのよぉ!賑やかで楽しかったわ!」
百合さんやっばり優し…!
「蓬、またね。」
「うんっ!そよにぃ、じゃぁーね!!」
蓬、かわいいなぁ
「じゃ、おやすみなさい!ありがとう!」
「はいはい。おやすみ、そよくん!」
ふぅ。帰るか。
俺はついでにコンビニに寄って明日の朝ご飯を買うことにした。
えーと、メロンパンと…ツナマヨおにぎりでいっか。
レジのお姉さんは大学生ぐらいの若くて綺麗な人だった。
「458円でーす。お兄さんイケメンだからいいものあげる!」
「あー…はい。」
「えーっと」
レジのお姉さんはレジから店頭にまわり、たまごサンドをもってきた。
「卵大丈夫?」
「はい。ありがとうございます」
「いいのよ〜!また来てね!サービスしてあげる!私のシフトは毎晩だから夜に来てね!」
「はい。嬉しいです。ありがとうございます」
「じゃあね、イケメンくん」
「あー…はい。ありがとうございました」
なんだったんだろう……。
俺は不安な気持ちのまま家に帰った。
三日月が怪しく光る夜だった。
何だよ、譲葉。ほんとに朝から元気だな。
「はよ。」
「そよくーん?」
「なに?」
「さーては、譲葉に見惚れてたなぁ??」
「んなわけあるか!」
「あははっっ!!」
からから笑う譲葉は俺の幼馴染。
「あ!譲葉ちゃん、山吹くんおはよう。」
譲葉の親友、八重葎雛菊。
「山桜桃、そよ、はよ。」
俺の親友、淡竹棗。
「おはよお雛ちゃん、なっちゃん!」
「八重葎さん、おはよう。棗、はよ。」
「なっちゃんはやめろよぉ、山桜桃。」
「嫌だねっ、なっちゃん!」
「おい、やめろってぇ。恥ずいじゃんか。」
いつもの漫才(?)が始まり、俺と八重葎さんはそそくさと教室へ。
「あ、待ってよそよくーん!雛ちゃぁーん!」
「八重葎、そよ、待てよぉー!!」
「ふふっ、譲葉ちゃんと棗くんはおもしろいですね。」
「うん。本当に、飽きないよね。」
「「なにが?!」」
「ははっ、棗、俺もこれからなっちゃんって呼ぼうかぁー?」
まじで呼ぼうかな…
「やめろよ、そよぉ。そよは俺の味方じゃないのかよぉ、」
「いや、味方だが面白いし?」
どちらかといえば棗の味方だが。棗、面白いもんなぁ
「お前まで俺をからかうのか…」
そう言い、棗はうなだれた。
「あははっっ!!なっちゃん面白ぉー!あははっ!」
「ふふっ!棗くん面白いですね。ちょっと可愛いです。」
「「可愛い!?これがっ?!」」
「ひっどっっ!山桜桃、そよ、ひっどぉ!」
棗は半泣きになりながら俺たちを怒った。
「もう、ほんと面白いなぁ。棗。」
まじでみんな笑い転げてるから。面白すぎて。
たわいないことばっかり話しながら授業を終え、家に帰った。
「ふぅ。疲れた。ちょっくら寝るか。」
俺の隣には泣いている譲葉がいる。
潤んだ目で俺のことをじっと見つめながら心配そうに泣いている。。
「ねぇ…ひっくっ…うぐっ…そよくんっ…うぐっ…うっ、うわぁぁん」
泣かないで、譲葉。俺まで悲しくなるからさ。お願いだから泣き止んで。誰が譲葉のこと泣かせたんだ…?そう言いたかったのに、声が出ない。譲葉は俺のことを抱き竦めて泣き崩れている。譲葉、譲葉…っ
「がっ、うぐぅ、はぁ、はぁ」
何だ。この夢。こんなふうになった覚えはないのに、しっかりと感覚のある夢だった。
でも、今声は出るし…まぁ、なんでもないか。
って、もう夜じゃん…完全に寝過ごしたな。
夜ご飯は…譲葉んちにでも行こうかな…
トゥルルル、トゥルル
スマホがけたたましく鳴り始めた。
えーと、あ。譲葉か。丁度いいや。
「もしもーし、そよくん?」
「もしもし譲葉。どうしたん??」
「今日さ、ハンバーグだよ。うち来る??」
ハンバーグっハンバーグだっ!!!!
「行くっ!!待ってろ、食べるなよ!!」
「はいはい。あ、宿題持ってきてね?」
えー…
「めんどくさっ。」
「持ってこなかったらハンバーグなし。」
それは困る!!
「持ってくってば!」
「じゃぁ君の分のハンバーグもとっておいて差し上げよう。」
「うむ。じゃぁな。また後で。」
「うん!待ってるね!じゃあねー!」
ブツッ
急がねば。俺のハンバーグが待っている。
俺は隣の家までダッシュ!!!
ピンポーンッ
「譲葉っ譲葉ぁっ!!ハンバーグ!!」
「はーい。開いてるよ。」
「おじゃましまっす!!!」
俺ハンバーグのために譲葉んちの廊下を早歩きした。
「はいはい。ほんとにハンバーグ好きねぇ。」
「ほら早く譲葉!!ハンバーグ冷めちゃう!!!」
あ、譲葉のお母さんと妹ちゃんだ。
お母さんは百合さんといって、とっても美人なお母さんだ。
妹ちゃんは蓬ちゃんといって小1の可愛い女の子。
「あーっ!そよにぃだ!!そよにぃっっ!!」
そういってぎゅうっと抱きついてきた。
「蓬、元気だったかぁ?」
「うんっ!!蓬、げんきだったよっ!!」
「そうかそうかぁ。偉いな、蓬。」
頭を撫でてやると、蓬は嬉しそうな顔をした。
「百合おばさんも、こんばんは。おじゃまさせてもらってます。ハンバーグって聞いたので飛んできました。」
「いいのよぉ〜!いつでもきてねぇ!!イケメンの冬青くんがいるとなんだか華やかになるしね!うふっ!」
「そよにぃはいけめんだもんね!!」
イケメンじゃないけどなぁ
「そよくんがイケメン…??あははっ」
おい、譲葉ぁ!
「笑うな!!イケメンじゃないことぐらい知ってるわ!!」
百合おばさんの前でそういうこと言うなぁ!!
「ほんとにゆずと冬青くんは仲良しさんねぇ!いつ付き合うのか楽しみだわぁ!!あ、もしかしてもう…??」
「「付き合ってないし、付き合う予定もない(です)!!」」
「あらあら、息ぴったりねぇ!!」
「ふたりともぴったりぃー!!」
「違うからね、蓬。まじで違うからさ。」
蓬まで勘違いしなくていいから!!
「ゆずねぇ、そよにぃ、はんばーぐだべよう!」
「うん、食べよっか!!おいしそう!!!
「じゃあ、いただきます。」
勢いよくハンバーグにかぶりつくと…
「おいひい…!!おいひいです!!!百合さんのご飯さいこお…っ!!」
じゅわあっとした肉汁。確かな肉の旨味。弾力。塩加減も最高。百合さんお手生の和風ダレが肉に絶妙にマッチしてる…!!!
「あらあら、嬉しいわぁ!頑張って作ったかいがあったわね!!」
「おかーさんのりょうり、ぜっぴんだね!!」
「うん!おいしい!」
「二人共ありがとうね!ハンバーグにしてよかったわぁ!」
晩ごはんを食べ終わり、俺は宿題をやらされる羽目になった。
「くそっ」
「何よ、そよくん。」
「サボってくつもりだったのに…」
「なんか言った!?」
圧かけるなよ…せっかくの可愛い顔が第無しじゃんか。
「なんでもないっす…」
「じゃあ、数学からやろう!教えてあげるっ!」
わかったよ、やりゃあいいんだろ、やりゃあ。
「へいへい」
数分後
「はへぇ… はぁあ…う……そよくん…わっかんない…」
譲葉は早くも音を上げた。
「教えるって言ったの譲葉だろ!?」
「いやぁ…数学は…」
数学は…じゃないよっ!!
「はぁ…そもそも俺は勉強しなくても大丈夫何なんだがなぁ」
「そこをなんとかっ!!」
「ふぅ。仕方ない。教えてやるか。」
「やったぁ!そよ先生!!」
何だよ先生って!はずいじゃん!!
「先生はやめろっ」
そんなこんなで俺たちは無事宿題を終わらせ、俺は家に帰ることにした。
「じゃな、譲葉。」
「うん…また明日ね!」
譲葉、ありがとう、また明日。
「百合さん、ありがとうございました!お邪魔しました!」
「いいのよぉ!賑やかで楽しかったわ!」
百合さんやっばり優し…!
「蓬、またね。」
「うんっ!そよにぃ、じゃぁーね!!」
蓬、かわいいなぁ
「じゃ、おやすみなさい!ありがとう!」
「はいはい。おやすみ、そよくん!」
ふぅ。帰るか。
俺はついでにコンビニに寄って明日の朝ご飯を買うことにした。
えーと、メロンパンと…ツナマヨおにぎりでいっか。
レジのお姉さんは大学生ぐらいの若くて綺麗な人だった。
「458円でーす。お兄さんイケメンだからいいものあげる!」
「あー…はい。」
「えーっと」
レジのお姉さんはレジから店頭にまわり、たまごサンドをもってきた。
「卵大丈夫?」
「はい。ありがとうございます」
「いいのよ〜!また来てね!サービスしてあげる!私のシフトは毎晩だから夜に来てね!」
「はい。嬉しいです。ありがとうございます」
「じゃあね、イケメンくん」
「あー…はい。ありがとうございました」
なんだったんだろう……。
俺は不安な気持ちのまま家に帰った。
三日月が怪しく光る夜だった。