魔王様に溺愛されています
 ずっと、手を握られているんだけど…

 「あ、あの、クエル?いつまで手を…」

 「いやだったか?」

 「いやというか…恥ずかしいんです」

 私は、下を向き歩く。

 「うーん…恥ずかしいのか…」

 クエルがそっと手をはなし、横を歩く

 「これで、恥ずかしくない?恥ずかしくて下を向いているリーシアもかわいいけど、やっぱり顔見てほしいから」

 そう笑顔でクエルは言ってくる。その言葉すら恥ずかしいのです。
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