魔王様に溺愛されています
 「リーシア…僕と話をしよう…」

 「貴方と話すことなんて…!」

 声が出ない…

 「リーシアの声はきれいで好きだよ…でもね、うるさすぎるのはよくないなぁ…あぁ、そんなに怖がらないで、今奪ったのは声だけだから…」

 何、この人…逃げないと…でも、どうやって…

 彼は、私の力が抜けたのを確認すると、私から離れ、お茶を入れ始めた。

 油断してる?今なら…

 「逃げちゃだめだよ?」

 彼がこちらを見ると、私の身体は動かなくなった。

 な、なんで…動かない…魔法…?
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