神さま…幸せになりたい
今日は久しぶりに望夢が保育園に行く。今まで行かない生活だったせいか、私がバタバタと用意をしてる側にずっといて不安な顔をしていた。

「望夢、パパも一緒に行ってくれるって…よかったね」

「パァーパァ?」

「望夢、着替えてご飯食べよう。詩織、先に支度させてもいいか?」

「ありがとう亘くん。先にご飯にして、汚しちゃうと困るから。お願いね」

亘くんは望夢を抱っこして行ってくれた。すっかりパパっ子だから亘くんがいる時はいいけど、これからどうしよう?とりあえず保育園に行って、これからのことを亘くんと話しなきゃ。
今日は、沙代子さんもあやちゃんも日勤だから夜にはみんなが揃う。それまでにこれからのこと決めておかないと…そんな事を考えてるうちに随分と時間が経ってしまった。
亘くんに呼ばれてご飯を食べて望夢を保育園に連れて行った。
保育園に行くと離れるのが嫌なのか亘くんからしがみついて離れなかった。
先生に無理矢理、剥がされ泣いている声を聞いて胸が痛みながら家に帰った。

「詩織、少しだけ抱きしめてもいい?」そう言われながら長い腕に抱きしめられた。望夢がいるし、家には誰かがいる状況でスキンシップはできなかった…

亘くんのモノが当たってる…私にそういう感情を持ってくれるのを感じて嬉しかった。

見上げると唇が重なった。優しく啄ばむような甘い口づけにそれだけでも私の回路は溶けてしまいそうになる。ずっと触れ合いたかった。啄ばむような唇は熱を持ち、吐息が重なるように角度を変えて何度も何度も唇を合わせた。

子供を出産した身体は前よりも多少は変わってしまった…亘くんのことが好きだけど身体を晒すのは恥ずかしい…

Tシャツの隙間から入れてきた手を思わず握ってしまった…

「詩織?もしかして嫌だった?」

「そんなことない…そんなことないけど…望夢を出産して身体が変わったし…」

「詩織の全部見せて?今の詩織を全て感じたい」

覚悟を決めて亘くんと愛し合った。望夢のお迎えに遅刻しないように…ってアラームをかける亘くんには笑ってしまったけど。

久しぶりに快感を感じて幸せだった。抱き合うことが温もりを感じることが…本当にまた会うことができてよかった。思わず涙を溢す私を亘くんは何も言わず抱きしめてくれた。この幸せをこの先も感じたい。


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