小悪魔と仮面舞踏会
宮沢は戸惑いながらも私に背を向けて
走り出した…
私はドンドン小さくなっていく宮沢の背中を見つめていた…
バカな男ね。宮沢も…
私の奴隷になるなんて…
良いように利用されるだけなのに…
どうしてそこまで必死になって私との繋がりを求めるの?
どんなに宮沢が私を想い続けても
私は宮沢に惚れたりなんかしないのに…
私にとって学校は仮面舞踏会…
そして男はただのパートナー…
一時的なパートナー
ただその場でダンスを交わすだけの相手…
仮面舞踏会はみんな仮面を付けたりして
何らかの変装をする…
私は彼氏なんていらない…
だけどもし
彼氏として選ぶのならば
私の仮面を剥がせる人を求めるわ…
私の本当の姿を見つけ出してくれる人…
仮面舞踏会で例えるのならば
色々な変装をしている人で溢れかえる中
私をすぐに見つけてくれる人…
どんな仮面を被っても
どんな変装をしていても
私だって見抜いて
そっと仮面を外してくれる人を私は求めてるの…