小悪魔と仮面舞踏会

「ホームルーム始めるぞ~!!」

クラス名簿を片手に教室に入ってきた担任…

にしても…松山来ねぇな。

雑誌を閉じて松山の席に目を向ける…

鞄さえもない…

明らかにまだ教室に入って来てないことが分かる…

出席確認を始めた担任

出席番号順に一人一人名前を呼んでいく

大丈夫なのか?アイツ…

出席確認までに居ないと遅刻だぞ?

っつうか休みなんかな?

ソワソワして落ちつきがない俺…

「松山!!」

担任がそう名前を呼び上げたときだった

ガラッとドアが開いて

一人の女子生徒が教室に入ってきた…

前の方のドアから堂々と…

間違いない。

その女子生徒は松山だった…

「すいません。少し遅れました。でも遅刻じゃありませんよね?」

澄まして言う松山…

すっかりクラスみんなからの視線を一気に浴びている…

「へっ!?おっお前…ぃやっきっ君は誰だ?」

不思議そうな顔をしつつ困惑の表情を浮かべる担任…

「誰って…先生…なんのジョークです?」

クスッと小さく笑って言う松山…

そんな松山にいい年して真っ赤になる担任…

でも松山を見て真っ赤になったのは担任だけじゃなかった…

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