小悪魔と仮面舞踏会

俺は心の中で松山に何度も問いかける…

「まっ真面目に聞いてるんだ!!きっ君は誰だね!?」

あたふたという感じに真っ赤になって言う担任…

「さっき先生…私の名前…呼んだじゃないですか?」

そう言って担任の手の平に松山は自分の白くて綺麗な手の平を重ねた…

「まさか…まっ松山…か!?」

更に真っ赤になりながら松山に問い掛けていた…

「先生って意地悪ですね。私のこと…分かんなかったなんて。」

頬を膨らまして瞳を潤まして言う松山…

離れた場所から見てるけど俺に言ってる訳じゃないけど…

さっきからずっとドキドキしてる…

「ごっごめんな!」

顔を真っ赤にしつつ焦ったように言う担任…

「良いです。でも私…遅刻じゃありませんよね?名前呼ばれてからギリギリだったけど…ちゃんと来ましたし…」

「あっあぁ!もちろんだとも!!」

担任がそう言うとニコッと笑い

「良かった~♪」

そう言って自分の席へと着いた…

松山と…目が合った。

ドキドキする。

顔がハンパないくらい熱くなる…。

見られてるだけなのに…

目が合っただけなのに…
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