小悪魔と仮面舞踏会
矛盾 -瑠美音 side-
人間って本当に矛盾だらけの生き者ね…。
私の周りを囲んでペラペラとせわしなく
口を動かすクラスメートたちを見ながら思った…。
私がジミな恰好してた時には目もくれなかったくせして…。
教師たちもイヤラシイ目でジロジロ見てくるし
確かに私は先生たちのお気に入りだった。
地味で真面目で雑用を快く引き受けてくれる役に立つ優等生として…
でも今の私には雑用を頼みはしないものの
授業の時しょっちゅう当ててきた…。
私と会話を交わしたいのかなんなのか分からないけれど。
クサいオヤジギャグに付き合わされるし
授業中も無駄に疲れていた…。
今のこの状態も私にはつまんなくて疲れる…。
でも、私は仮面を被ることは得意だから
ウマく私の周りを囲んでいる男女ともの相手をしてる…
そして
ずっと感じていた視線
朝私が教室に入って来たときも…授業中も…。
熱い熱い視線。
誰からの視線なのかだいたい見当は付いてる…。