小悪魔と仮面舞踏会

『宮‥沢…?』

私がそう声を掛けると

「なんてな!!」

急にケロッとした顔になりニヤリと笑って言った。

は!?

そんな宮沢に呆気に取られていると

急に私に背を向けて

またも宮沢が口を開いた

「お前に…迷惑はかけねぇよ。嫌われたくねぇしな!!俺が自分の感情ぶつけることで松山に迷惑かけちまうようなら嫌われるようなら…行動には出さないでおくよ。ずっと心の中だけで…。」

明るい口調でハキハキと言ってる宮沢だけど

その宮沢の後ろ姿は震えていてなんだか妙に小さくて…

私は無意識にそっと

後ろから宮沢を抱きしめていた…。

宮沢の気持ちは分からない。

人に人の気持ちなんて分かるはずない。

だから

宮沢の言葉も宮沢がどんな気持ちで

どんな想いで言ったのかも分からない。

だけど

なんとなく抱きしめてた。

理由なんてない。

理由なんて分からない。

ただ今にも宮沢が壊れてしまいそうだったから。

宮沢が離れてしまいそうだったから。

こんなこじつけって理由になる?

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