小悪魔と仮面舞踏会
コイツ…自分が可愛くて仕方ないんだな。
『お前、松山の気持ちは考えなかったのかよ!?』
牧原の考え方すべてに余りにも頭にきた俺は
そう怒鳴りつけるように睨んで言っていた…
「瑠美音の気持ち?」
『あぁ。松山は谷元って奴のこと好きでもねぇのに、接触事故起こさせられたりして迷惑に感じてたんじゃねぇのか!?』
「っ!!そんなのっ知らない!私はただ好きな人に幸せになって欲しくて」
『お前…最低だな。好きな奴さえ幸せになれば松山はどうでも良かったんだな。』
冷めた目で冷めた口調でそう言い放ち
『やっぱり、いいや。お前なんか信用できねぇし…。松山の秘密…いつか俺が自分で松山自身に聞くから…。じゃあな。』
吐き捨てるようにそう口にし、
席を立って車のドアに手をかけた…。
すると
「待って!!」
牧原が呼び止めた…。
『んだよ?』
投げやりに返事を返すと
「あなたが瑠美音に聞く前に私があなたに教える。きっとあなたはドン引きするね。」
『は!?』
意味わかんね。
『ってか、もうお前から松山の秘密聞きたくねぇから!なんか嘘クサいし。』
「瑠美音はね、養女なの」
俺の言葉の後にすぐさま牧原はそんなことを言った。
『は!?』
そう言って牧原を見ると片方だけ口角を上げ笑っていた…