小悪魔と仮面舞踏会

「瑠美音は両親と血が繋がっていないの。」

『そんな…』

「それだけじゃないわ!瑠美音の両親は血の繋がった兄妹なのよ!」

松山の両親は兄妹!?

そんな馬鹿な!!

俺は一瞬固まった後

『はっ、はははは(笑)そんな見え透いた嘘よく思いついたもんだな(笑)』

バカにするように笑ってそう言った。

『大体実の兄妹が夫婦として一緒に暮らせる訳ねぇだろ?もっとマトモな嘘つこうぜ?(笑)』

「言っとくけど、コレ…嘘じゃないよ?2人は反対する両親の目を盗んで家をコッソリ抜け出したんだからね。」

真面目な顔をしてそう言う牧原…。

『証拠はあんのかよ?』

「今、手元には無いけどね。前はあった。ちゃんとした証拠が。父に捨てられなければね…。」

嘘だ!絶対に嘘だ!!

「同じこと言うようだけど、嘘じゃないから。徹底的に調べて明かされた事実なんだからね。」

俺は頭を鈍器で殴られたような想いだった…。

「瑠美音の秘密は話したからもう用はないね。帰っていいよ?」

俺は呆然としながら車を降りた…。

教室に向かってる間何も考えることができず

ただ牧原から明かされた松山の信じがたい秘密が

ぐるぐる渦巻いていた…。

< 486 / 511 >

この作品をシェア

pagetop