小悪魔と仮面舞踏会

「どーせ私に悪いことしたとか思ってんでしょ?」

ズバリ言い当てられてしまった

なぜ松山はこんなにも人の心が手に取るように解るのだろう?

俺はいつも松山に見透かされてばかりだ。

「図星ね。」

俺の顔をチラッと横目に見て言う。

そんな松山に頷くことしかできない俺…。

「宮沢は私の秘密…こんな形で知りたかった?」

『えっ?』

「私の秘密…知って満足?私じゃない人から聞いた情報…満足?」

『な‥んで?いきなり?』

松山の迫るような口調に俺は困惑

「別に。実瑚から聞いたってのが後味悪いのよ。」

『そっ‥か』

そう言った後

俺はなんだか自然と頬が緩んでいた…

“実瑚から聞いたってのが後味悪いのよ”

その言葉に期待をしてもいいのか?

バカな俺は松山の言葉をやきもちだと思ってしまう。

飛んだ勘違い野郎だな俺は…。

< 493 / 511 >

この作品をシェア

pagetop